2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

学パラ試し書き(その4/同級生編)

「よーし、くじは行き渡ったな?王様の命令は?」 「ぜったーい!」 「……いやおかしいだろ長っ鼻。なんで修学旅行の夜に、野郎だけで王様ゲーム?」 「修学旅行の夜は、アホなことで徹夜すると決まってるだろ、サンジ君。……というわけで、おれ様が王様なわけ…

学パラ試し書き(その3/板前未満×親分未満)

「サンジ」 「……なんだよ」 「……なんか、怒ってるか?」 「別に」 冷たく返してやると、ルフィの頬が見事に膨れる。どうやら、拗ねられたらしい。 ──どっちかというと、拗ねたいのはこっちの方だ。 二歳年下の幼なじみは、今日から寺子屋に入門した。 プライ…

学パラ試し書き(その2/他校編)

「追加オーダー、入りました!」 「……おいちょっと、勘弁しろよ!もう材料ねェぞ!」 ──悲鳴に近い怒鳴り声を上げたおれを、咎めることのできる奴がいようとは思えない。 確かにおれは料理が好きで得意で、調理クラブの部長までしてるくらいだ。だから、学園…

学パラ試し書き(その1)

「いいか、これは罰ゲームだ」 ウソップの宣告に、サンジはげんなりと応じた。 「マジかよ……」 春の陽は早くも傾き、空の端は茜に染まり始めている。 繁華街から一本はずれた通りには、制服のままのサンジ達の他に人影はない。 「マジもマジ、大マジだ。おめ…

解・禁!

土曜からどれほど語れるのを待ちわびたか…! おかげでうっかり、アニメでイワさんの化粧が床に落ちたとき「ガラン」の効果音がなかったことへの苦情すら書きそびれたよ! その効果音は抜いちゃダメだ担当者…! というわけで、ぼろぼろのルフィはもちろん、あ…

…待ってる(サンル/スイーツサラダ/女体化)

「サンジ、今夜のメニューなに?」 「あ?ケーキバイキングに決まってるでしょ」 「……また?」 「文句があるなら、食べなくたっていいのよ、キャプテン?」 新しい仲間は、ケーキ屋だった(自分では、ぱてしえとかなんとか言ってる)。 まあ別に、私もケーキ…

覚えてねェ?(サンル)

バタバタと、ゴム草履の足音がキッチンに走り込んでくる。 「おはよー!サンジ!」 「……ああ。おはようさん」 おれの答えがちょっとためらい気味で素っ気ないのは、朝から男となんか会話しても、テンションが上がらないからだ。……頼むから、そう思ってくれ。…

何処いった?(サンル/ダーク、グロ、猟奇)

お題がせっかく暗めなので、たまにはこんなネタもありかと。 たいしたことないかと思うけど、ダメな方はご覧になりませんよう。 (メモ) 拍手ありがとうございました。 ☆☆ 「ようゾロ」 探し求めた男は、まるでつい数分前に別れたかのように、シニカルな笑…

もう間に合わない(サンル)

「……なあ、これって、」 「──ん?」 「話聞けって、……ひゃ、ほっぺた舐めるな!」 「……どうせなら、もうちっと色っぽい悲鳴上げろよ」 くつくつと、喉奥で笑う声。 窓から射す、蒼みがかった月の光が、サンジの金髪を透かして、幻想的な陰を落とす。 見飽き…

そこ動くなよ(サンル)

そうだな、あいつについてきて、まず驚いたのはあの無防備さだった。 だって、水が弱点な悪魔の実の能力者が、平気で船の舳先とかに座って、足をぶらぶらさせてたりするんだぜ?あり得ねェよ。落っこちたら終いだっての。 最初見たときは驚きのあまり、そこ…

お好きな人にはたまらない

「RAILWAYS」を観てきました。このルートでの試写会は今回最後だろうしな。(あらすじ)筒井肇、アラフィフ、大手企業の企画室長、やり手のエリートリーマン、専務の懐刀。出世のためなら親友のリストラも辞さない。ハーブティーの店を営む妻と大学生の一女…

050 困惑(スモエー)

過ちとか弾みとか成り行きとか、そんな言葉で説明する気はない。 だがこの男は、違いなく世界に仇なす海賊で、そしてそれを追う海軍の佐官という立場にあるおれと、抜き差しならぬ関係にある。 ──それは確かに、言い訳のしようもない真実ではあるのだが。 「…

ワンピ以外ジャンプ

ワンピ以外のジャンプ連載、現在確実に読んでいるのはリリエンタールと保健室。 銀魂、いぬまる、スケット、ぬらり、トリコ、バクマン、めだかはたいてい読んでいる。ハンターも(思うところがないわけではないが)掲載してれば読む。 ナルト、ブリーチ、ジ…

049 類型(タイプ)(サンル)

魂が揺れるのを感じたことはあるか。 自分という存在が根元から揺らぎ、あり得ない深淵に落ちる感覚。 ……多分、おれはそいつに異様に弱い。 「サンジ!」 「おう、なんだ、船長。食い物ならねェぞ」 「今は食いに来たわけじゃねェ」 「じゃ、なんだ?」 「食…

048 上(シキ)

「計画の実行は二十年後に」 ──そうさ、もう慌てる意味はない。 かつてセンゴクは、おれが負けたとぬかしやがったが、とんでもない勘違いだ。 今この瞬間、世界の命運を握っているのは誰だ? この世界すべての生殺与奪の権を持つのは誰だ? おれの心一つで、…

おっとしまった

休憩してから日記書こうと思ってたら、朝まで眠ってしまった…。 うわーん、日記つけはじめてから初の失態だわ。 とりあえず今さら小ネタ書くのもあれなので、今晩にでも。 ところで今週は、今のところイヤな感じの情報を目にしないということは(私が情報に…

RPG

たまには小ネタぬきの日記。 移動時間と待機時間の割合が大きい生活を送っております。 待機時間に、せめてサンルネタのひとつも書ければよいのですが、残念ながら集中は難しい状況なので、やむを得ず携帯で時間つぶし。 モジャの新作RPGは、サンジとルフィ…

047 未来(くいな)

何度かためらって、ようやく紙にペンが落ちた。 真っ白な飾り気のない用箋に、素直な読みやすい文字が並ぶ。 『ゾロへ』 筆はまた、しばらく止まる。 やがて決意したように、再び文字が白紙に形を成す。 『ありがとう』 それから、少しだけ急ぎ足で。 『ずっ…

刻(サンル/ダーク目標、玉砕気味)

ありがたいと思うのは、ルフィの弱点が刃物であることだ。 もしもこの身体が、炎や雷や氷で形作られていたならば、孕ませることばかりか、傷を残すことすらできない。 ひたりと、研ぎたての包丁を、平らな腹に当てた。 「……冷てェぞ、サンジ」 鉄のキスにい…

046 残す(ルージュ)

髪の色は、彼譲りの黒だった。 そうだといいと思っていたので、ちょっとだけ嬉しい。 はじめまして。 私が、あなたのお母さんよ。 ──とても、とても、逢いたかったわ。 信じられないほど小さいのに、ちゃんと五本揃った指。(桜貝のかけらのような爪) 響き…

045 禁(サンル)

「サンジがおれのこと好きとか、ウソだろ?」 「……何を根拠に?」 「だって盗み食いさせてくんねェし」 「それとこれは別問題だ!この歩く胃袋が!」 いいか、船長。冷静に話し合おうじゃねェか。 まず、ここは船の上だ。一度出航したら、物資の供給は不可能…

044 憂き世(エール)

見上げれば、しみ一つない、青く輝く空。 ──その下に、おれのいていい場所はないらしい。 おれの父親は鬼だったそうだ。 大犯罪者で、存在そのものが罪なんだそうだ。 ……だから、そいつから生まれたおれも、この世に生きていてはいけないんだそうだ。 だから…

ねむい

ちょっと体調の都合で、眠くて仕方ない…。 昼間三万歩くらい歩いたしなあ。 小ネタを書くには眠すぎるので、本日はご容赦。 以下私用メモ。 ジュゲムとfc2のブログ使用感の違い ・やはり拍手は嬉しいなあ。反応のために書いてるわけじゃなくても、反応あると…

043 履き物(サンル)

「おい、──いくらなんでも裸足は無茶だろ」 「ん?……あ、冷てっ!」 「だから裸足はやめろっつってんだろ!話聞け!」 窓の外には、しんしんと降り積もる雪。 大きな石造りの部屋にある熱源は、暖炉と互いだけ。 「おまえ、靴……は履いてなかったな。ゴム草履…

今日のえもの

いろいろあって、実家におります。 実家から一駅(徒歩一時間)の某宿場町は、最近再開発されまくったとのことで、私の幼少期には見たこともないオサレなお店が並ぶ有様に。 そしてその駅からちょっと離れた古色蒼然たるショッピングセンターで、新作発見~…

042 いにしえ(白ひげ誕/旧三強)

最初に武器を収めたのは、ロジャーだった。 あのいつもの人を食ったような笑みを浮かべたまま、奴はつかつかと正面口から入ってきて、勧めてもいないおれの席の隣に、当然のように腰を下ろした。 続いて裏口に立ち尽くしていたシキが、ふんと鼻を鳴らして二…

041 抑圧(エール)

むくりと、隣のベッドの毛布が起きあがるのがわかる。 布の擦れ合う音、それから微かな軋み。 ひたり、と、素足の足音。 隣のベッドから近づいてくる気配。 声もない、言葉もない。 だけどはっきりわかる、強い視線。 ──エースが、おれを見ている。 目を開け…

040 後悔(ボン・クレー誕/ボン→ル/ヤンデレ?)

「言い残すことはあるか?」 「本望」 ──なんて、ね。 本当は、ちょっとだけ、嘘。 麦ちゃん、ごめんなさい。 こんなやり方は、あんたを泣かすとわかってた。 あちしがここで死んだら、あんたの心にきっと、ちょっとだけ傷が残る。 ……ごめんね、麦ちゃん。 …

039 窮屈(ブルック誕/ブルック&ロビン)

真夜中にふと目を覚ます。 上下左右から響く、いびきと歯ぎしりと寝言と寝息と。 空気を伝わる、人の体温。 「──眠れないのかしら?」 声に振り返ると、ロビンさんがグラスを手に立っていた。 真夜中の甲板を照らす月明かりの下、その姿はまるで女神のようだ…

花嵐(スラムダンク/流花前提)

「よう」 「……」 せっかく愛想良く笑いかけてやったというのに、目の前の整いすぎた顔の男は、にこりともしない。 「……ひっでェ風だな、これじゃ桜が散っちまう」 風を遮りながら、タバコに火をつける。 一息吐いたところで、ようやく美形は口を開いた。 「……