042 いにしえ(白ひげ誕/旧三強)
最初に武器を収めたのは、ロジャーだった。
あのいつもの人を食ったような笑みを浮かべたまま、奴はつかつかと正面口から入ってきて、勧めてもいないおれの席の隣に、当然のように腰を下ろした。
続いて裏口に立ち尽くしていたシキが、ふんと鼻を鳴らして二刀を収め、ずかずかと歩み寄ってロジャーの向かいに座る。
なんなんだ、こいつらは。
薙刀から手を離して様子をうかがうと、ロジャーは警戒心のかけらもないような態度で、人の手元をのぞきこんでいる。
「おいニューゲート、そりゃなんだ?」
「……この島名物の、豆の煮込みだ」
「うまいか?」
「ああ」
「そうか。──おい、主人!おれにもこれと同じのくれ!あと酒な!」
「相変わらず無計画な奴だなァ、ロジャー。上陸前に、名物を調べるくらい常識だろうが」
「うるせェ、シキ。おれァ偶然の出会いを大切にしたいんだ」
「ほざけ。……おい、主人!おれには名物の火酒を」
「酒も名物か!じゃあおれもー!」
「しれっと便乗すんなロジャー!」
「いいじゃねェか、うまいモンは一人で食うもんじゃねェぞ!」
……なんなんだ、こいつらは。
もう放っておくことに決めて、新たな一匙を口に運ぶ。
──さっきまでよりうまいような気がするのは、単に気のせいだ。
☆☆
オヤジ、ハピバ!
年輪そのものがかっこいいあなたが大好きです。
オヤジ誕生日企画とかもあったようですが、参加は無理でした。残念。
とりあえずこの三人の若い頃が見たいよう!という素直な気持ちで捏造。
(メモ)
拍手ありがとうございました。
リアル話
よーやくハロワ手続き終了。正式失業者になるのになんで一週間もかかるのだ…orz