2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

海賊王家の紋章Ver2 「運命の出会い」

おれの名前はルフィ。17歳。フードファイトが趣味な、ごく普通の能力者だ。生まれはアメリカだけど、じいちゃんのコネでエジプト留学してる。そんなおれの運命が突然変わったのは、数日前のこと。乱暴に、石の床の上に放り出された。いってェな、おれがゴム…

海賊王家の紋章Ver.2(ダブルパロ/サンル予定?)

(これまでのあらすじ) 大富豪D家の令息ルフィは、エジプトで考古学を学ぶ学生。 ある日、D家が出資する発掘隊が、未盗掘の王墓を発見。 しかしその結果、呪力を持つ王の姉が蘇ってしまう。 彼女は弟の墓を暴いたD家を恨み、呪いによって、一家の愛を受ける…

024 箱(サンル)

──さあて、お立ち会い。 ここに二つの箱がある。 箱ひとつには錠ひとつ。 錠ひとつには鍵ひとつ。 右の鍵は、左の箱に。 左の鍵は、右の箱に。 閉ざされた二つの箱を、さて、どう開く? 「……なんの謎だ、そりゃ」 窓からの月光と、蛍のようなタバコの火。光…

023 明暗(サンル)

最初に惹かれたのは、太陽のような笑顔。 無神経とすら言えるほどの、大胆さ。 その心に影など微塵もあるまいと思わせる立ち居振る舞い。 幼子のような無垢。 ししし、と、いつもの笑い声が閨の暗闇に響く。 「じゃ、がっかりしたか?おれがこんなんで」 が…

022 外つ国(板前親分)

「サンジー!……あれ、いないのか?」 小さな窓から入る陽光だけを光源とする薄暗い長屋に、人気はない。 部屋の主は、湯にでも行っているのだろう。 「ちぇ、……風車休みなら、いると思ったのにな……」 腐れ縁の気安さで、ためらいもなく上がり込む。待ってい…

021 火(サンル)

足音を忍ばせて甲板に出ると、まずはあたりを見回す。 今夜の見張りはゾロ。男部屋では、ウソップとチョッパーとフランキーとブルックが、いびきと寝息を立てていた。 ──と、いうことは。 カチリ。 軽い音を立てて、視界の端で小さな火が熾る。 「……本日のレ…

020 本心(サンル)

熱がわずかに引いて、理性と思考が戻ってくる。 ぎゅうぎゅうと抱きしめてくる力強い腕は、まだ緩む様子もない。 「……サンジ、そろそろ、」 相手の注意を促すように身をよじった。 その気になれば振りほどくこともできるけれど、それはあまりしたくはない。 …

019 友(サンル)/更新のお知らせ

「トモダチ、ねェ」 首を傾げた。 思うに、いまだそんな関係で呼べる相手を持ったことはない。 上司だの養い親だの同僚だの客だのはいたけれど、彼らは決して「友達」ではなかったし、今こうして同じ船に乗る仲間達は、「友達」というのとは少し違う。 「う…

018 名誉(ロー×キッド)

なんでこんなことになってるんだ、と、ちらりと思った。 「脈がちと速いな。緊張してんのか、ユースタス屋」 「……誰がだ」 目の前でにやりと不敵に笑うのは、どこか病的な印象の男。 「そうか?……おれは緊張してるぜ。三億オーヴァーのパブリック・エネミー…

017 未遂(サンル)

最初に見たときからわかってた。 こいつは、おれのモノだ。 「サンジ、メシ!」 「おれの名前はメシの前置詞か、歩く胃袋め」 「そんなことはねェぞ。おやつや夜食のときも使うし」 「……クソッタレが」 「あと、好きだって言うときにも使うぞ」 「…………」 「…

016 再び(サンル)

そのとき脳裏をよぎったのは、自分でも笑ってしまうような場違いな思い。 ──ああ。 ──こりゃあ、バレたらまた怒られるだろうな。 (お前、そういう勝手なことすんなァ!!) 船長としての自負か、それとも他に理由があるのか。 お前は、庇われるのが嫌いだと知…

015 投げやり(サンル)

息が整ったところで、タバコをくわえた。 マッチの先に灯った火が、隣に満足そうな顔をして転がっている、今宵の相手を照らし出す。 今宵──否。 気がつけばここしばらく(上陸したときさえ!)、相手は決まっていた。 「……なあ、サンジ。おれ、わかったぞ」 …

014 知恵(サンル)

仲間の目を盗んで、こっそりと抱き合う至福の時間。 あのルフィが、無敵の船長が、ほかの誰でもないおれの腕におさまっている事実は、おれの中の征服欲や独占欲、支配欲を心地よく刺激する。 おれはバカだ。こんな望みのない恋に落ちた。 ルフィもバカだ。こ…

うーむ…

すいません、なにか小ネタでも書こうかと思ったのですが、どーも気力がない。 エースショックもエースショックだけど、その他公私いろいろ。 我ながらちょっと疲れてるかなあ…。 土曜に早売り買ったあと、茫然と中野をうろついてたら、うっかりクソ高いヴィ…

正直な気持ち。(今週号ネタバレ話なのでご注意)

何から話せばいいのやら。 今週号については、異様な早さと範囲でネタバレ情報が出ていたので、望まずとも、早めに情報を得た方が多かったのではないかと思う。 私は先週の月曜に、大体の話を耳にした。 覚悟だけは決めて、土曜に自分の目で確認した。 涙は…

sweet day(サンタルフィ)

いつものように、サンジがカップを窓際に置くと、窓ガラスにふわりと霞がかかった。今日は寒いから、あったかいミルクにしてくれたらしい。 妖精には寒さなんてあんまり関係ないけど、サンジのそういう気遣いはおれにとって、ミルクよりももっと甘くてもっと…

013 一休み(エール)

ケンカをした。 「エースのバーカ!」 「おまえほどじゃねェよ」 「もう一緒に遊ばねェ!」 「ああ、子守しなくていいなら助かるぜ」 「一緒に寝てもやんねェ!」 「ありがてェ、布団取られずに済むな」 「修行もやらねェぞ!」 「弱い奴とやってもつまんね…

微更新というか更新もどき

思いついたときにやっておかないと、すぐに「まーいーか」になってしまうので、気がついたらできるだけやっておこうの巻。 というわけで、「れびゅう」に「ストロング・ワールド」のあらすじをあげました。今回の映画、話題になってるけど内容はどんなん?と…

ねんがんの げきれあさんるぼんを てにいれた!

ジハハハハ! …うっかりシキ笑いをしちゃうくらい嬉しいことに、本日超絶レアなサンル本をゲットしましたv どんくらいレアかというと、日本のイベントでは一回も売られたことがないくらいレアです。 台湾在住のサンル友達Siliaさんが、去年出された本をご好…

012 混乱(サンル)

どうしよう、どうしよう、どうしよう。 ちらりと目をやると、テーブルの上には空になったグラス。 ……きっとあれに、何か悪いものが入ってたに違いない。 食べたら笑いたくなるキノコみたいな、なにかが。 「──おい、ルフィ?どこ見てんだ、こっち向けよ」 ぐ…

漫画の日

友達からの電話で第一報を受け、「ウソ!」と叫んだ。その時の声が泣いていたと、あとで言われた。 今でも新聞の一面に掲載された訃報を覚えている。ベレー帽の下の顔は、いつもどおり柔和に笑っていた。 その人の展覧会を見るために、はじめて一人でどきど…

解禁…か…。

マダムMRさまのところで拝見した、「あなたは男脳?女脳?」(http://www.utopia-o.com/braintest.htm)及び「男脳女脳診断テスト」(http://f17.aaa.livedoor.jp/~celt/check/checkh.cgi)を試してみたら、ばっちり男脳寄りと出たMIYEです、こんばんは。 う…

011 見せかけ(マキノ&ウープ)

「マキノ、酒をくれ」 「はい、村長さん」 「……それと、ジュースを一杯」 「……はい」 本当は、言いたい。 もう、一年になりますね、と。 だけど、口にはしない。 それを言えばきっと村長さんは、ぎょっとして、そして驚いてなどいないふりをして、早々に店を…

010 立ちすくむ(ロビン/ルロビ気味)

立ちすくむな。 一瞬でも惑えば、ただ残るのは死のみ。 ──だから私は、走り続けた。 二十年もの間、休むことなく。 「……?」 「あ、ロビン。起きたか?」 ……どうやら、うたた寝をしていたようだ。 ゆっくりとテーブルから身を起こすと、肩に黒い上着が掛けら…

視線(サンル)

「……お忙しいところ申し訳ありませんが、船長。聞いていいですか?」 「あー?なんだ?」 「……おまえ……なにやってんだ?」 暫く、慌ただしい航海が続いていた。 グランドラインで平穏など求めようもないが、十代後半のヤリたい盛りな恋人たちが、キスするチ…

009 政(ムッシュール)

「お前のような者に、王たる資格はない」 ──それが、記憶にある限り、最後の父の言葉。 恨んでいるか?……もちろん。 憎んでいるか?……もちろん。 だがおれは今にして、父の言葉が正しかったことをしみじみ悟る。 ワポル、愚かで可愛い弟よ。 兄たるおれをお…

008 戦乱(ビビ)

はじめて見たときに思ったのは、なんと美しい人だろう、ということ。 憧れずにはいられない、まっすぐな黒髪。 大きなアーモンド型の目、通った鼻筋、神秘的な笑みを浮かべた唇。 容姿だけではない、その意志と知性が、彼女を幾層倍にも輝かせる。 知恵の女…

楼村め…!

かつてYOUさんに、「MIYEさんは楼村好きだよね」と認識されていたのは今も記憶に新しい。 好きなもんかー! パンにあれだけ貢がせて、チョッパーカードが出なかった悲しみを、私はまだ忘れていないぞ! …と叫びつつ、行ってきました楼村。 今回のワンピキャ…

更新!!!

そんなわけで、かねてから予告していた通り、いただきものをどどん!と自慢させていただくターン。 1.御法川ルリさんより、「one's neck」 先月17日、映画に付き合ってくださった「スライドショウ」の御法川さんから、私が記念に書いたサンルネタ「neck」の…