ぼくとても眠いんだ

「スノープリンス」を観てきました。
以前、このツテではフランス映画しか観られないのか?と書きましたが、ジャニーズ映画も観られるもよう。
まあタダだし、観られるなら何でも観せていただきますとも。

事前にいただいた招待券には、「日本版フランダースの犬」と書かれていた。
なんとなくイヤな予感を覚えつつ、スクリーンを見上げる。


(あらすじ)
昭和初期、雪深い地方都市で暮らす少年と少女は、母を失った子犬を拾う。
炭焼の祖父と二人暮らしの、画才を持つ少年。
裕福な実業家の父と優しい母を持つ少女。
立場の違いはありながら、惹かれあう二人を少女の父は引き裂こうとする。
街にやってきたサーカス、不思議なピエロとの交流。
絵の具の材料となる土を手に入れるための冒険。
やがて少年の祖父はみまかり、サーカスも町を去る。
クリスマスの夜、少年と犬は、描き上げた絵を持って、宴に賑わう少女の家を訪れる。


うん。
フランダースの犬だね。
舞台日本にしただけだね。
ここまでもろにモチーフ使うなら、むしろ「日本版フランダースの犬」と自ら名乗っているだけ潔いくらいだ。


あきらかにデカくなる種類の犬を、なぜ裕福な少女ではなく貧しい少年が引き取るのかとか。
真夜中に学校忍び込んでピアノ弾く少女おばかすぎだろとか。
最後は別にそうする必要ないんじゃね?とか。
そもそも老婆になった少女の現在と織り交ぜる必要はどこに?とか。
ピエロの設定いらなくね?とか。
客は孫に任せず自分で見送れよ、とか。
まあツッコミどころに暇はないのだが。
なにより、「尽力を尽くせば」っていうセリフはあんまりだろと思うが。


雪景色は綺麗だなあ。
スリに金を取られた孫を責めず、「恨むな憎むな」と教える祖父や、二人の恋を後押しする少女の母や、反対しながらも時々揺れる心を見せる少女の父や、ピエロや、だいたいの大人キャラは割と好印象。
主人公は、貧しさの割に小綺麗なのが気になる以外はまあまあ。
少女は…ワガママで気が強くて考えなしなお嬢様キャラとしては良い出来かと。

泣かせにきてるなあとは思ったが、どうにも乗れなかったのは、睡眠不足だったせいであろうか。
すすり泣きも聞こえたし、泣ける方ももちろんおいでだと思う。


…すまない。眠らせてくれ。