真夏の夢

細田監督といえば、「オマツリ男爵」。静かに狂ってゆく仲間たちと、見てるだけで酔いそうなジャングルの描写。

時をかける少女」。ヒロインの性格が嫌い!という人が多いが(個人的には嫌いではないが、嫌われるのはわかる)、それよりも青い空、放課後の学校、なにより停止した世界の描写が美しい。

そんな細田監督の「サマーウォーズ」を観てきました。思えば夏を舞台にした映画ばっかりだな!

で、まあ、期待通り。
緑にむせるような信州の旧家の描写。咲き乱れる朝顔。冷たい流水。
相変わらず、この人の世界は美しい。

そして今回はもう一つ。
電脳世界「OZ」の、アニメならではの表現が楽しい。

しかし、世界の危機を救うために敵にゲームを仕掛ける…てのは、往年の洋画「ウオーゲーム」を思い出すなあ。あっちはAIに「戦いの虚しさ」を教えるためで、こっちは賭博目的、というのが違うけど。
「数が足りない」と繰り返すからにはそういう展開だろうとは思いつつ、「ドイツの少年」の出現には涙が出た(しかし重要な役なんだから、も少しマトモなアバターにしてやれよ…)。

まあいろいろ思うところはあるが。
かなり好きな映画だ。



ところで仮想世界が「OZ」はいいとして、その守護者がジョンとヨーコってのは何が言いたいんだ(笑)
この記事のタイトルを、あやうく「イマジン」にしようかと思ったぜ!