思わず買ったドリンク

f:id:MIYE:20200122155018j:plain



あの男には、愚直という言葉が最もふさわしかった。

 

ちょっと気が利けば思いつくような抜け道に見向きもせず、

他人の言に惑わされることもなく、

堅実に真面目に、自分が正しいと決めた道を歩いていた。

食うこと飲むこと人生を楽しむことを愛し、

時には手垢のついた常套句を得意げに披露し、

人の冗談には、ワンテンポ遅れてから

気の抜けるような顔でおかしな笑い声をあげた。

 

 

 

「ちがう、私はもう、……」

 

その言葉の後には、何と続けるつもりだったのか。

あの男が全てをかけて守った小さな種子が咲かせた毒の花は、

この手に触れて、物言わぬ氷の柱と化す。

(叫びを凍らせた唇)

(仲間たちの悲鳴)

(おれを射る憎悪の眼)

 

 

サウロ、お前が気に入っていたあの台詞は、あまりにも洒落にならない。

 

――手の冷たい人間は、心が温かいっちゅうで。

――……なあクザン、だからお前は、優しい男なんだでよ。

 

☆☆☆

 

青ロビを書こうと思ったのに、何故かクザン×サウロに。

 

 

避難所に足を運んでくださった方々、ありがとうございます。

あちらの日記はメモ代わりに使おうと思ってますので、時々くだらないことを書き込んでるかもしれません。

 

(メモ)

拍手ありがとうございます。

青キジ(の能力)が恋しい今日この頃、慈雨のように心に染み通ります。

これからもどうぞよろしくお願いします。