思わず買ったドリンク
あの男には、愚直という言葉が最もふさわしかった。
ちょっと気が利けば思いつくような抜け道に見向きもせず、
他人の言に惑わされることもなく、
堅実に真面目に、自分が正しいと決めた道を歩いていた。
食うこと飲むこと人生を楽しむことを愛し、
時には手垢のついた常套句を得意げに披露し、
人の冗談には、ワンテンポ遅れてから
気の抜けるような顔でおかしな笑い声をあげた。
「ちがう、私はもう、……」
その言葉の後には、何と続けるつもりだったのか。
あの男が全てをかけて守った小さな種子が咲かせた毒の花は、
この手に触れて、物言わぬ氷の柱と化す。
(叫びを凍らせた唇)
(仲間たちの悲鳴)
(おれを射る憎悪の眼)
サウロ、お前が気に入っていたあの台詞は、あまりにも洒落にならない。
――手の冷たい人間は、心が温かいっちゅうで。
――……なあクザン、だからお前は、優しい男なんだでよ。
☆☆☆
青ロビを書こうと思ったのに、何故かクザン×サウロに。
避難所に足を運んでくださった方々、ありがとうございます。
あちらの日記はメモ代わりに使おうと思ってますので、時々くだらないことを書き込んでるかもしれません。
(メモ)
拍手ありがとうございます。
青キジ(の能力)が恋しい今日この頃、慈雨のように心に染み通ります。
これからもどうぞよろしくお願いします。