513話のこと

あちこちのサイトさん、特にルフィ溺愛サイトさんの感想を拝見して、「ルフィが可哀想」という意見にとまどいまくりです。

正直なところ、ルフィがなぜ可哀想なのかさっぱり理解できませんでした。すみません。


もちろん仲間を目前で次々失ったのはショックではあるだろうけど、それは覚悟の上の海賊稼業のはずだし、そもそもの原因は天竜人を殴ったことだからある意味自業自得。
ルフィが泣いてるのが可哀想、というのなら、彼がやっている「海賊」を、ウソップの言うところの「海賊ごっこ」としか見なしていないということではあるまいか。
子どもが転んで泣いているのではない。一人前の男が、仕事上でミスを犯して泣いているのだ。
「人は死ぬぞ」「死んだら、それはそれだ」
海賊は戦う。戦えばいずれかは敗れる。敗北は死を意味する。

少年マンガの主人公としてはあそこで殴らないわけにはいかなかったし、それをやらなければキッドやローと心を交わすこともなく、レイリーとの関係もああ上手くは運ばなかっただろうから、流れは必然。
美味しいところだけ食べて、報酬を支払わないわけにはいかないだろう、いくら海賊でも。
要するに問題は、彼らがまだまだ弱すぎる、ということにある。それに尽きる。
「こんなに世界が遠いはずはない」
それを哀れむのは、あまりにも失礼すぎる。



……と思っていたのですが、某様の感想に、「ルフィの心の傷への懸念」「ルフィの変化の懸念」について触れられているのをみて、ちょっぴり目からウロコ。
というか、そんなこと考えもしなかったよ。

だって、ゴムだから。

誰も彼を潰したり、折ったり、歪めたりはできない。一瞬形を変えたと見えても、ゴムはまたもとに戻る。
このくらいでどうにかなるくらいなら、じいちゃんに折られまくった幼少時のトラウマで、今頃は影を背負ったニヒルな少年に成長しているだろうと思うし。


「ルフィを信じろ」