我が運命の主、我が魂の指揮者

試写会で、「インビクタス」を観てきました。
スノープリンスの次がこれとは。

アパルトヘイト体制が終わり、選挙により初めて選ばれた黒人の大統領マンデラ
まだ憎しみの余波の消えない国の中には、問題が山積。
アパルトヘイトの象徴として、黒人からの憎しみをいまだ受け続けるラグビーナショナルチーム。折しも、南アフリカ主催のワールドカップが間近に迫っていた…。


マンデラ氏のことは、一般知識程度には知っていたつもりだが、…主人公としての美化を差し引いても、偉人には間違いない。
三十年をテロリストとして獄中に過ごしながら、その魂は折れることなく、周囲のスタッフに細やかな気遣いを忘れず、過労で倒れるまで国のために尽力する。
まるで聖人だ。

肝心のラグビーに関する知識が私には皆無なので、試合シーンはなにを楽しめばいいのかよくわからなかった(ラグビーでは擦り傷や痣程度は無傷のうちだということはわかった)が、二時間以上をさほど長いと感じずに観られた。
しかしニュージーランドのチームは本当に、試合前に「マオリの戦いの踊り」やるの?マジなら是非一度拝みたい。

南アチームの唯一の黒人選手のことが気にかかった。
アパルトヘイトの象徴とまで言われるチームに入ったからには相当の実力なんだろうが、チームメイトも平気で「黒人の歌なんか歌えない」とか言い出して国歌を破り捨てるような輩だからなあ…。苦労したんだろうなあ。
その分人気はあったようだが。

試合のあとに神に祈るとか、ほんとに異世界だな…。日本チームはやってなさそうだが(笑)
そういや日本チームがニュージーランド世界新記録なスコアでぼろ負けた、というシーンでは笑いが起こってたな(笑)

味わい深く、いろいろ考えさせるいい作品だと思う。
多分、ラグビーがわかればモアベター
…ボカってなんなのか、いまだにわからんのだ(笑)



追記/
「Invictus」


It matters not how strait the gate

How charged with punishments the scroll

I am the master of my fate

I am the captain of my soul




門がいかに狭かろうと

いかなる罰に苦しめられようと

我が運命を決めるのは我なり

我が魂を制するのは我なり

ウィリアム・アーネスト・ヘンリー