愛はさだめ、さだめは死

「バラッド 名もなき恋のうた」を観てきました。

もともとこの映画を知ったのは、主演の草なぎさんの例の事件。
お蔵入りかと言われたのが無事に上映と聞き、原作が名作ぞろいと噂に高いくれしん映画と聞き、タイムスリップも悪くねーしな、と興味を持つ。

ところで私は一人住まいなので、BGM代わりに在宅時はほぼテレビつけっぱなしというでんこちゃんに叱られそうな生活をしているのだが、その際のチャンネルはだいたいテレビ朝日である。うるさい番組が少なく、終日やってることが多いのがその理由だが、一週間ほど前からやたらにこの映画のGMを流し始めた。
曰わく、「戦国時代のタイタニック」。
…すげえ、その宣伝だけで観る気がガンガンそがれるぜ!

しかしまあ初志貫徹で、観てみた、のだ、が。


うーん。
微妙。
すべてが。

説明ゼリフがやたら多いのに、タイムスリップの説明ほぼ皆無。つか、登場人物すべてが予定調和で動く。
主人公が「いたずらは徹底的」と言われるも、どうもそんな性格は感じられない。
主役と敵役の武士だけ月代がない(笑)。
いつまでも電池の切れない携帯にガソリンの切れない自動車。
誇り高かったはずの敵役がいきなりキャラ変わり。
最後に飛来する銃弾に至っては予定調和すぎていっそ見事だ。

多分これらは、原作アニメのテンポなら突っ込まれないのだろうと思う。
せっかく実写化するなら、徹底的にシリアスにするとかすればいいのに、中途半端に原作を残しすぎてるのではあるまいか。
現代技術に驚く武士たち、というお約束なシュールシーンは笑えたが、なんかいろいろもったいない。


ところで現代の写真家である主人公父は、なぜモノクロの、しかもポラロイドカメラをつかってるんだろう。
趣味?