おれの分は?
たとえば10キロの肉の塊があったとしよう。
ひとりで喰えば10キロ、2人で喰えば5キロ、5人で喰えば2キロ、10人ならば1キロ。
……つまりは、そういうことだと思うのだ。
「フランキー、火吐いてみせてくれよ!ウソップ、ヒマだから遊べ!」
船長のご寵愛は、現在もっぱら船大工と、そして狙撃手のものだ。
珍しいものを好むルフィの視線が新入り(そして出戻り)に奪われるのはある意味当然ではあるが、といって平静でもいられない。
ひとしきりお気に入り達と騒いだ後で、キッチンに忍び込んできた食糧泥棒を捕まえた。
「なんだよサンジ、昼間はしねェんじゃなかったのか?」
あっけらかんと言われては、淫靡な雰囲気などなんのその。
「……こうでもしねェと、おれの分を確保できねェからな」
新しい仲間が嫌いなんじゃない。ただ、分け前が減るのは面白くない。
ルフィの、視線と、関心と、時間と、笑顔と。
「仕方ねェな、サンジは」
呆れたように笑ったルフィは、おれをぎゅっと抱きしめて、耳元に囁いた。
「……でもおれはまだ、音楽家も欲しいんだ」
☆☆☆
ほっとくといつまでもお題消化できそうにない+仕事しかやってないので日記に書く事がない!ので、とりあえず3256のお題その1に挑戦。フリーにしとくので、もしも欲しい方がいたらどぞ。
朝から夕方まで9時間ばっちり、ご飯食べる暇もなくパソコンに張り付いてたので頭がほとんど麻痺状態。
今週の「ぼっけさん」に登場した主人公のアブナい兄さんと主人公の関係を、つい一瞬エール変換した!……と、昨夜某氏に電話で語ったところ、理解してもらえました。
ちっちゃい頃から「おれだけがお前のヒーローだ!」とか言ってて、実際強くて優しくて、でも弟が自力で歩き始める兆しを見せるとそれをめちゃくちゃにして、突然失踪してしまうヤンデレ兄貴。……萌えない?