なんと。

http://www.betsuhana.com/yokoku/index.html

7月26日発売の「別冊花とゆめ」に、「ガラスの仮面」掲載!?

マジか!

ごくふつうの少女マンガの主人公属性(ドジでチビでとりえはないけどなんでかカッコいい男の子にモテモテv)+演劇の天才なヒロインの物語がなぜこうも心を惹き付けるのか。その理由はかなりのところ、ライバル姫川亜弓に依るのではないだろうか。

彼女も最初はごくふつうの少女マンガのライバル属性(美人で金持ちで縦ロールで性格悪い)だったのに、連載が進むうちに超努力家だとか、才能故の孤独とか、キャラクターに厚みがついてきたのはいいが、そのせいでマヤファンと亜弓ファンのどちらをも満足させる結末が作れなくなった観はある。

作者が俗世を離れて久しく、もはや未完の名作になるかと思われていただけに、雑誌掲載は嬉しくもあるが不安でもある。このまま一気に結末になだれこんでくれるのか。保留されている案件の決着はいかに(紅天女の座/速水真澄との恋等々)。なにより恐ろしいのは、長い創作中断期間のある美内先生の現在の表現力だ。

先年、やはり長年放置されていた未完の名作「悪魔の花嫁」が、「最終章」と銘打って連載開始したが、原作と絵の両方に不満を持つ方が多いようである(この両先生の場合は、創作中断してはいないが)。

少女マンガに限らず、かつて名作と呼ばれた作品の続編は、ファンの中に強固なイメージが生み出されてしまっているために、たとえ原作者が続きを描いたとしても、「こんなんアタシの○○じゃないわ!」という不満を作りがちである。

「星矢」しかり、「シティハンター」しかり、「キン肉マン」、「男塾」、……枚挙に暇がない。多分もし今鳥山明が「ドラゴンボール」の続きを、井上雄彦が「スラムダンク」の続きを描いたとしても、アンチに回る旧ファンは少なくないだろう。

マンガ業界は身食いを続けているが、その限界はそこにあるような気がする。

……個人的には、「どろろ」続編と銘打った「どろろ梵」で、女体化したヒーローを諦めとともに受け入れた時に、なんでも受け入れられるような気はしてるけどな……(遠い目)。

でも、「MW」映画化で、ホモ色排除ってどういうことだろう…。あれは、善悪の概念のない壊れた美貌の犯罪者と、過去の罪に怯え救いを求めながらも彼にひきずりこまれていく神父の関係に萌える話じゃなかったのか……(多分違う)。