眠い
2.哀愁
細い肩だ。
船首の定位置に在って、行手を見据えるこの船の長の背に、ロビンはふと思う。
もちろん、知っている。その肩の、腕の、背の、魂の中に潜む、凄まじい力を。知ってなおその肩は、この船に乗るすべての命と夢を背負うには、あまりにも華奢に見える。
……とりわけ、こんな時には。
「ルフィ」
呼びかけに反応がないのを気にもとめずに、ロビンは続ける。
「チョッパーが、キッチンに熱気がこもりすぎて、暑くて入れないと泣いてるわ」
「………」
「朝から、オーブンフル稼働ですものね。……フランキーも、コーラが心配だと言ってたわ」
「………」
「……許してあげないの?」
「……美味いものを作れば、おれが言うこと聞くと思ってるのが腹立つ」
いつになく低く、囁くのはまぎれもなく悩める少年の声で。
「何がおかしいんだよ、ロビン?」
……キッチンで次々に肉を焼いている、あの鬼気迫る背中の主に聞かせてあげたい。
私たちの船長を、あんまりいじめないで頂戴、との言葉を添えて。
☆☆☆
自分で書いててよくわからない……。
なにやらかしたんだサンジ。
今朝は珍しく早起きして千葉行きだったので、とても眠いです。
写真は千葉で発見したゲーム機。
背後から船長の声がしたんで、光の早さで振り向いたさ……。
私のねぐら近くでは、確かもう絶滅しているはずのゲーム機だなあ。
(メモ)
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