083 分裂(?/サンル前提、一応)

チョキン、と、ハサミの刃が鳴ったのは、覚えている。

自分は何なのか。

自分は誰なのか。

……そんな概念など、かけらもなく。

ただ在ったのは、自分を存在させるものへの忠誠。

まだ見ぬものへの憧れと、ワクワクする心の浮き立ち。

体中に満ちる活力と、闘志。

尽きることを知らない、貪欲とさえ言える飢え。

……そうして、それらの圧倒的な存在の中に、小さく、けれども確かな、きらめくような言葉がひとつ。

言葉に意味があるとか。

人やものに名前があるとか。

そんな概念は微塵もなく。

ただ喉の奥から、きらめくかけらを吐き出した。

「サンジ!メシ!!」

……記憶の裏打ちを持たないその言葉は、舌の上に限りなく甘く、そして儚い。

☆☆

ルフィの影inオーズ。

気がつけばお題が残り少ない。

どうしよう…。どっかに五十題くらいの、てきとーに抽象的でてきとーにイメージ喚起力のあるお題はないものか。今は探す時間も手段もないからなあ…。

オススメのある方、いいお題教えてください…と言うだけ言ってみる。

(メモ)

拍手ありがとうございました。