おでかけ11(エールオチ希望三兄弟)
背中にぺったりと貼り付いていたゴムの塊を、寝床の中に勢いよくぶちこんだ。
「……ん……ース……?」
薄く目が開き、寝ぼけた声が漏れる。
「いいから寝ろ」
掛布を頭の上までひっぱりあげてやった。床の上でもぞもぞ動く布団の塊は、まるで白いオムライスのようだ。
オムライスを軽く蹴って場所を空け、自分とサボの寝場所を確保する。布団は、サボが運んでくれるはずだ。
「……エース」
今度は、もう少ししっかりした声がした。
振り向くと、オムライスはみの虫に変わり、白い布の端から、ルフィの顔がのぞいている。
ししし、と、独特の笑い声。
「楽しかったな!」
一瞬、おれの中に衝動が走る。
バカいえ、あんなん楽しかねェよ、ガキじゃあるまいし。
──そんな、棘のある言葉が、唇を割ろうとする。
だが。
「ありがとう、エース!」
満面の笑みを浮かべたルフィが、おれの中の衝動を殺す。
その言葉が、おれの耳から喉に入り、引っかかった言葉の棘を抜く。
「……あァ。そうだな、楽しかったな」
漏れたのはそんな、素直な言葉。
☆☆
個人的メモ。
「明日のことを思い煩うな。明日のことは明日自身が思い煩うであろう。その日の労苦は、その日だけで足りる」
「考えてもどうしようもないことを考えるのは、時間がもったいない」
(メモ1)
RSさま
名乗っていただきありがとうございます。誰からかわからないメッセージも嬉しいですが、お礼を言う相手が誰だかわかるのも嬉しいものですね。
うちでサンルにハマっていただけたとは幸甚。エールも事実上サブカプなので無問題です(笑)
今後ともよろしく。
(メモ2)
拍手ありがとうございました。