026 罠(サン誕/サンル)
「ねェ、ルフィ」
「なんだ?」
「これは何?」
「罠だ」
「……そう」
甲板に伏せて置かれているのは、どこから見つけてきたのか、目の粗い大きな籠。
伏せた片側は少し持ち上げられて、細い棒で支えられている。
籠の下に置かれているのは、どうやら写真のようだ。
見つけたのが他のクルーであれば、何らかのツッコミは免れなかっただろうが、ロビンは顔色も変えず、支柱に結んだ紐を真剣に握るルフィに問う。
「餌は何?」
「ナミの写真」
「何を捕まえるの?」
「サンジだ」
「捕まえてどうするのかしら?」
「今夜のメシを肉にさせる」
「……そう」
ロビンは白鳥のような首を傾げ、微笑んだ。
「なら」
いきなり甲板から無数の手が生え、ルフィの体を軽々と持ち上げた。
「え、何すんだ、ロビン!うわ、海に落ちる!」
ルフィの悲鳴が終わる前に、キッチンの扉が勢いよく開かれる。
走り出てきたサンジの頭に、壁から生えた腕がすっぽりと籠を被せた。
「……こちらの方が、確実ではないかしら?」
☆☆
サンジ、ハピバ!
その割には扱い悪くてすまん(笑)
(メモ)
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