頬/厚情(サンル)
そんなこと言われたって、おれには身の覚えがない。
「ナミと?キス?……知らねェぞ」
「そりゃそうだろうよ。おまえはそのとき、高いびきだったからな」
「……じゃあ、知るわけねェじゃん」
「やかましい。口答えすんな」
や、いくらなんでもそりゃ理不尽じゃねェか?
目の前で不機嫌なコックが、ナミ目当てに船に乗ったのはわかってるけど、アーロンと戦った後、おれが寝てる間に、ナミがやったことまで知るわけねェ。
……それに正直、ちょっと面白くねェ。
こいつを見つけたのはおれで、ナミじゃねェのに。
「とにかくおれは傷ついた。どう責任とってくれんですか船長」
……仕方ねェなァ。
「ナミはどこにキスしたんだ?」
「てめェの頬だよ」
「……そっか」
するりと腕を伸ばして、コックの首に巻き付けた。
くぐもった怒声を無視して引き寄せ、白い頬におれの頬をすり合わせる。
「こんで、いいだろ?」
「……!?」
ナミの唇がふれたとこをくっつけてやれば、渡してやれると思ったんだ。
なのにサンジは何故か茹でたエビみたいに真っ赤になって、おれの頭に数発蹴りをくれて、そしてそれから、みんなには内緒だぞ、と、生ハムメロンを作ってくれた。
☆☆
猪瑠茄ねーさまからのいただきものへ、ささやかながら返歌を。
微妙にルサンっぽいですが、サンルと言い張る。
ありがとう、おねーさま!
早ジャンの話はここではしないルールですが、これだけ言わせてください。
来週号は買いです。
映画を観る予定のない方、迷っている方は特に。
(メモ1)
メッセージありがとうございました!
や、第二部はある意味梵以上の特殊ネタなので、お気に召さなかったらご負担かと思い明記は避けましたが、最初からあれはhroさまのものです。嫁に貰っていただけるなら喜んで。
殺すべき相手に情が移るとか、設定オイシイのに、今は読むのほとんど不可能だからな第二部…。
リンクももちろん、光栄です。
今後ともよろしく!
(メモ2)
拍手ありがとうございました。