ずるいぞおまえ~ver.S

「──教えてやろうか?」

ちょっとした悪ふざけのつもりだったんだ。

仮にもこのおれが乗り組む船の船長が、女を知らないどころかろくろく知識もねェなんざ、クルーの面目にも関わる、だろ?

ガキくせェつるつるの体、浴槽で溺れかけながらあひると戯れるその表情に、色気なんざ微塵も感じていなかった。

そのはずなのに。

柔らかく手に馴染む、従順な身体。

触れるところから、薄桃に染まる肌。

快楽に酔う、その目──

どこにこんなもんを隠してたんだ、このクソヤロウ……!!

問いかける余裕さえなく、あとはただ溺れゆくばかり。

☆☆☆

3256、DLF。

この小ネタは、なけなしの休日、部屋の隅から発掘した数々の素敵サンルサイトさま(大多数はもうない/泣)の傑作を再読した感動+チャコさんの「ずるいぞおまえ」作品を拝見した感動によってできています。

チャコさん、無断でごめんなさい。