OCT-another version-

自慢じゃないが、おれはこれでも名の知れたコックだ。

収入も年齢としては多い方だと思うし、キッチンの充実と店への通勤の便だけを考えて選んだマンションは、独り住まいには広すぎるくらいだ。

だから、

「なあ、ルフィ。おれんとこ来ねェか?」

「え……でもサンジにメーワクだろ」

「部屋は余ってる。心苦しいなら、試作品の味見係でもしてくれよ」

「……あ、ありがたいけど!でもな、おれ実は一人じゃなくて」

「!?」

「メリーが……ペットがいるからさ、やっぱり……」

「……構わねェよ。うちはペット可だ」

──何の問題もないと、思っていたんだ。

このときは。

「……なあ、ルフィ」

「ん?なんだサンジ?」

(うじゅるうじゅる)

「その……そいつだけどさ」

「メリー?どうかしたか?」

(うじゅるうじゅる)

「……それ……ぶっちゃけ、なんていう生き物だ……?」

「ん?えーとな、拾ったときの段ボールには、『生まれたての仔クラーケンです。可愛がってください』って書いてあったぞ」

(うじゅるうじゅる)

「………………そうか…………」

「可愛いだろ?」

「………」

ルフィの背後でうごめく、人間の身長ほどもある毛むくじゃらのタコに似た生き物が、船を沈める海の怪物になるのには、あと何年ほどかかるだろうか。

そうなる前に、このマンションが壊れずにすむよう、おれは切に祈った。

☆☆☆

クトゥルーでも可。

例によって「CoolRubber」さまのリーマンルフィネタ。

本日、小ネタ「OCT」を公開していただいたので(同時に原案者ねづみさまの所でも公開)、もうひとつ書いてみる。これもほぼ原案ねづみさまw

ちなみに「another version」は、神話の時代、若かりし私が初めて手にしたハードエロ同人誌のタイトル。覚えているかい、旧友。

当時の私には、「括○筋をナイフで(略)」なネタはキツかったよ……。

最近、ねぐらは風呂と睡眠onlyだったので、ポストの不在票に1週間気づかなかった。

期限切れ28日!?

>私信 Iさま

まずは予告通り。▼・エ・▼<ガブリ

心配かけてごめんなさい。メッセージ見て泣けました。ありがとう。

(メモ1)

こちらこそありがとうございます!

私の拙い言葉が、あなたの心に役立つなら、ほんとうに嬉しいです。

(メモ2)

拍手、いただいていました。ありがとうございます。

どうぞ体調を崩されないよう、ご自愛下さい。