ドラゴン・キラー
──なるほど、大剣豪か、
笑みを含んだ声に、しかし嘲りは感じなかったと覚えている。
──よかろうよ、命の代価だ、緑の剣士。教えてやろう、その夢に至る一番短い道を。
──……行って、「D」を殺すがよい。
村を離れたばかりだった。
幼い日の情熱は胸に燃え続けていたが、口に出すことは減っていた。
世界の広さと、夢に至る困難を、おぼろげに知り始めていた。
──……「D」?なんだそりゃ?
──剣士は「竜」と闘うが定め。倒せば、剣士は「英雄」となる。
──汝に定められし「竜」は、「D」……
……白昼夢を見ていたようだ。
口中の土埃を吐き出そうとして、もう唾液が残っていないのに気づく。
手足の感覚は失われて久しく、空腹の不快など既に思い出すのも難しい。
霞む視界の向こう、見飽きた塀の上に見える黄色に、意味もなく目を凝らす。
(……麦わら帽子?)
あまりに場違いなものが、麻痺しきった感覚に爪を立てる。
同時に、帽子の下からこちらをのぞく、真っ黒な瞳が見えた。
──世界を覇する、運命の竜。
☆☆
何度か叫んでいるように、私は故・手塚治虫先生の「どろろ」を深く激しく偏愛しております。
故に、某青年誌でどろろ続編と銘打って連載されている作品には、いろいろ言いたいこともありつつ、コミック購入&立ち読みで対応しているのですが(最初は雑誌も買っていたが、マイナーで見つかりにくい&他マンガのちちしりふとももぶりに敗北)、最新号を読んであまりのツボ展開に腰を抜かしました。
そうなんだ、これだよ…!これを読みたいがために、今までヒーロー女体化にも最愛キャラ不在にも耐えたんだ…!
……という思いをワンピに流用してみたら、何故かゾロルもどきに(笑)
しかもプロローグっぽいぞおい。
悔しいが、サンルだと合わないんだよなあ…。
本日をもって、夏コミの買い物全員分、頼まれ主の手元に届けるまで完遂。
あとは代金振り込まれるまでびんぼーに耐えるのみ。
(メモ)
そうです、「パンツ返して欲しけりゃ仲間になれ」ですniさん(笑)
シャイな方々の背を押すのが、スカウトのお仕事ざんす。
わーい新仲間!乾盃だー!