もえあがーれー

1.欺瞞

「サンジ、腹減った。おやつおやつー」

「……仕方ねえな。あまりモンやるから、これでもたせとけ」

聞き飽きたやりとりに乗じて、自分も何かせしめようかと、ウソップはちらりとキッチンに視線を流した。

・本日の船長のおやつメニュー

 フランクフルトソーセージ・エリンギ姿焼き・バナナ・棒状アイス

「…………」

歓声を上げておやつに駆け寄る船長を眺めているコックの底光りする目は、見なかったことにしよう、とウソップは己に言い聞かせる。

そうだ、自分は何も見ていない。

ワイルドに食いちぎられるソーセージを眺めながら、何故か激痛に襲われたような顔をしているアホのことなど。

☆☆☆

意味なし。

三国から地球に移り住みつつある旧友・ゆうな氏から、「シャアは受けだと思う」というメールを受け取って回答に困る。

いや、そういわれても、私も君同様、シャアは赤くて三倍で動くとか、ツボがいいものだとか、ガルマが殺されたのはボウヤだからだとか、アムロは父親に殴られたことがないとかしか知らないんだよ。ぶっちゃけ、パロディ作品しか見たことがない。

ファーストガンダムはオタクとしての必須教養だとは思ってるんだが、どうにも接するチャンスがなくてなあ。

頼むから、もうすこしついて行ける話題をふってくれ、友よ……(苦笑)。