Shamhat(サンル)

誘いをかけると、でかい目がまっすぐにおれを見る。

健康な白い歯が、にィっと笑う口元から現れる。

「いィぞ。サンジがしたいんなら」

唇と指先で触れながら思う──これは多分、愛撫などではない。

こいつとおれがしているのは、「愛の交わり」なんてものじゃない。

そんなことが、できるわけはない。

この奇妙な規格外の怪物に、おれは体をもって教える。

こいつ自身の体のかたち、その機能。

未知の感覚、その奥に潜むもの。

──堕ちてこい。

ここまで、おれのところまで。

怪物の中にいる、あたりまえの、ちっぽけな人間を見せてみろ。

そしたらおれはきっと、おまえに愛を囁ける。

☆☆

英雄ギルガメッシュは容姿端麗勇猛果敢、されど暴虐限りなく、民の悲嘆は神々に届く。

神々は土塊をもって、半人半獣の怪物エンキドウを創る。

野に現れる怪物の噂を聞き、ギルガメッシュは神聖娼婦シャムハトを遣わす。彼女の誘惑により、エンキドウは七日の交わりを経て、人の姿に生まれ変わる。

対等の友を得たギルガメッシュは行状も改まり、名君として諸国に名を轟かす。

ギルガメッシュ叙事詩

☆☆

だいすきなお友達、かえるさんおたおめ!

うっかりミスって一日早くメール送信してしまいまうという大ボケをかましましたがorz

ギルガメッシュとエンキドウネタといえば、市東亮子の「夢の夢」が傑作と思います。

あの作品では、エンキドウの彼女は、スディナザという名前だったなあ…。

(メモ)

拍手ありがとうございました。

またメールでアンケート回答くださったNTさま、ありがとうございます!

いろいろ試行錯誤しつつも、体力が赤ゲージな昨今です…。