おでかけ8(三兄弟とかエールとかいろいろ)
女、と聞いて思い出すのは、たとえばダダン。
グレイターミナルには、疲れた表情の女たちや、妙にけばけばしい女たちがいる。
町でなら、腐ったような甘い匂いをさせる、いやに高飛車な女を見ることもある。
マキノは、そのどれとも違った。
明るい表情、飾り気がなく清楚な印象。
きれいな黒い髪、聡明そうな大きな目。
「マキノ!マキノ!」
「ルフィ、お帰りなさい!元気だった?おなかは空いてない?」
「ぺっこぺこだ!」
勢いよく飛びつくルフィを受け止めた彼女は、立ちすくむおれ達──おれとサボとダダン達──を見て、にっこり笑った。
「ずいぶんたくさん、お友達を連れてきたのね?」
「違うぞ!」
マキノの服を握りしめたまま、ルフィが叫んだ。
「エースとサボは、友達じゃねェ。おれの、兄ちゃんだ!」
☆☆
(メモ)
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