身に溺れ(サンル/都々逸)
最初、は。
コックが欲しかったんだ。
別に、どんな奴がいいとか考えなかった。
美味くて、みんなが病気になったりしないメシを作れるコックなら、誰だっていい。
海上レストランで、山ほどコックを見た。
頑丈そうなのもいたし、美味そうな料理を作ってるのもいた。気のいいのもいたし、プライドの高いのもいた。
けど。
──クソうめェだろ?
にやりと笑った顔を見て、その気性が、「良い」と思った。
いい、コック。
よく見たらそいつは、面白い奴だった。
キラキラした髪と、海の色の目。渦巻きみたいな眉に、躍るように歩く足。
憎まれ口と煙を吐く口は、時々、本当に愉しげに笑う。
こいつが、欲しい。
コックでもなく、いいコックでもなく、こいつがいい。
こいつの作る食事が、いつかおれが海賊王になったときに、祝宴に並ぶ。……そうでなければ、おれはイヤだ。
「……気がついたか?」
やわらかいキスが頬に降る。
「……?おれ、寝てた……?」
「ちょっと意識が飛んでたな。ま、一瞬だ」
「……そうか」
「なんか、夢でも見たか?」
「……知らね」
だって、あれは夢じゃない。
落ちてくる唇に自分から顔を寄せると、やっと手に入れたおれのコックは、珍しいな、と笑って、おれの唇に狙いを変えた。
〈文字で口説いて 気持ちで惚れて 姿に見とれて 身に溺れ〉
☆☆
冬コミ行ってきました!
サンル、D兄弟、ルーキー、白ひげなどなどお宝ゲット。スラダンやネウロやトリコや鉄道擬人化も。
今回JUNEが同じ日だったので、某旧友に連絡してみたらやはりいた(笑)
久々再会!
その後はサンルオフで、計十名のサンルスキーさんたちと思い切り語らってきました。
主催&参加者の皆様、楽しい時間をありがとうございました!
ありがとうといえば、トライマッスルさまにお願いした委託本をお買い上げくださった方、ありがとうございました。
少しでもお気に召せばいいのですが。
イカさん、委託お受けいただき感謝です。お約束のヘタレサンジはいずれ必ず(笑)!
(メモ)
拍手ありがとうございました。