癖(都々逸/微サンル)
「……ごちそうさま」
スプーンを置くと、サンジが顔をしかめた。
「お代わりは?チョッパー」
「もう腹一杯だ。入んねェ」
「……いつもより食う量が少ないんじゃねェか?」
「……」
多分、その通りだ。
メリー号でのメシは、いつも戦場だった。
ルフィやウソップや、時にはゾロを相手に、的確に自分の分を確保するには、俊敏さとテクニックが要求された。油断をすれば、(取り分けられた皿からさえも)食い物はあっという間に姿を消し、サンジの怒声が響く。
毎食が戦いで、──楽しくて。
……メリーは、もうない。
おれたちの一番大きな仲間は、夢を乗せて波間に沈んだ。
つい、先日のこと。
「ガレーラから出られねェからな、腹減らねェだけだ。メシはすげーうまいぞ!」
なるべく明るく答えると、サンジはふんと鼻を鳴らした。
「当然だ。……もっと食え、デカくなれねェぞ」
「おれはこれ以上大きくなんなくていいよ」
ウソップは帰らない。
ルフィは眠り続ける。
……奪い合いのない食卓は、とても、とても、静かだ。
多分誰よりも、サンジにとって。
それはわかる、けど。
「……なあサンジ」
「──あ?」
「ルフィが目を覚ますまでは、毎日五回メシ作んの、やめた方がいいんじゃねェか?」
〈惚れた証拠にゃお前の癖が いつか私のくせになる〉
☆☆
あと未消化は二つかな?
このお題教えてくださったまつのさんに、「別のオススメない?」と聞いてみたところ、「都々逸ほどのはなかなか…」と言われてしまった…。
お題ってどこで探せばいいんだろう…。なるべく手続き簡単でイマジネーションをかきたてかつ優雅なやつ希望(文句が多い)。
いっそ「四十八手」とかはどうだろう。…無理かな(笑)
昨日はいきなり弱音吐いてすみませんでした。
疲労たまり気味のとこにちょっと個人的衝撃があって、動揺してたようです。
心配してくださった方すみません。
私はあなたの笑顔のためなら頑張れる。
つか、小ネタもないのにいつもより拍手が多い!
も、申し訳ない!
励ましてくださりありがとうございます。弱音はなるべく控えますのでお見捨てなく(平伏)
なんとかボンルがゆうさんの掲載基準をクリアしたようで、一安心しました(笑)
Mr.3×ルフィもいつか形にしたいけど、3ルの耽美・ミステリー・ダーク風味って需要あるのだろうか…。