あざみの花(都々逸/サンル)
一番最初のきっかけは──まあ多分、早い話がタマってた、てやつだと思う。
戦場では無双のあの男の、普段の無邪気さに興味を惹かれたのも確かだ。
ガキそのものの、何にも知らないまっさらな心身を、おれの色で染めてみたらどうなるだろう?
……そんな、無責任な好奇心。
手を伸ばせば、きょとんとした目で見返される。
触れれば素直に感じて、そして一夜明ければ、何事もなかったような顔で笑う。
押しても引いても手応えがない。キスや愛撫や快楽は、その肌に引っかかることなく滑り落ちていく。
気づけば、好奇心などどこにもなくて。
なんとかその心に爪痕を残そうとあがいて。
ついには虚しさに耐えきれず、逃げ出したくなって。
これで終わりだ、と告げると、でっかい三白眼が不思議そうにおれを見た。
「なんでだ?……サンジはおれに惚れてんだろ?」
無邪気な、恐ろしい笑顔──
手を伸ばせば。
……その最初から、おれはもう、こいつに捕まっていたのだ。
〈君は野に咲くあざみの花よ 見ればやさしや寄れば刺す〉
☆☆
ナミさんとか言ってましたが、相手が決まらなかったので(ルフィは刺されるタイプじゃあるまい)、急遽サンルに。
このところ眠りの質が悪いみたいで、微妙な眠気が続いています。
集中できねェ(泣)
(メモ)
拍手ありがとうございました。
元気をいただいています。