なわのひ
そりゃあすごかったんだ、最初の日は祭りのようだった。
おれたち子供にすら、この島が腐りかけてることはわかってた。おとなたちは毎日淀んだ目をしていた。
腐った空気が詰まった風船みたいなものを、かれらは切り開いた。
海列車をつくった、伝説の船大工たち。
ああ酔い過ぎているな、と思いながら口は止まらない。
いつものブルーノの店、いつもの席、顔だけは知っている同席者。
隣に座る男のグラスで、氷が鳴った。
はじめて海列車に乗ったとき、おれは船大工になろうと決めた。
発着所に立っていた彼らの姿を、今でも覚えている。
魚人の社長と、女の秘書と、若い弟子が二人。
……そいつらは、どうなった?
はじめて、隣の男が口を開く。
さあな。……社長と、弟子の一人は死んだって聞いた。
あとの二人がどうなったのかは、……知らねェ。
そうか、と、男はまるで安心したかのように笑う。
そんなら、それがいいさ。伝説ってのは、詳しく知らねェ方がいいもんだ。
そうとも、コーラが好きな、よそものの解体屋。
この島には、トムズ・ワーカーズの一番弟子と、秘書のその後を知る者は、「いない」。
……それで、いいんだ。
☆☆☆
誕生日おめでとうパウリーさん。がんばれ副社長。
アイスさんとココロさんの正体は、どう考えてもW7中にバレバレだよなあと思っております。
(メモ)
わーい、ようこそniさん!七夕小ネタにお言葉ありがとうございます!うちのサンル関係は、あんな感じです(笑)
niさんの更新も拝見してますよー。オチのサンジさんが不憫すぎて笑いました(笑)