人を食った話

「チキタ・グーグー」7巻読了。

連載時に立ち読みはしていたが、やはり通して読むとクルものがある…。

人間と獣と妖の世界。人間の天敵である妖、「人喰い」。人喰いにとって致命的な血肉をもつ、稀な「まずい」体質の人間。

「まずい」人間を百年飼育することができれば、それは人喰いにとって素晴らしい美味をもたらすという。

家族を殺した人喰い・ラーに養われる「まずい」人間チキタ・グーグー。

食う者と食われる者が共に過ごす甘美な「百年」は、何を意味するのか。

先日雑誌連載では最終回を迎えたので、オチはわかっているのだが…。

テーマとしては、新井素子の「ラビリンス」に似ているような気もする。食う者と食われる者、本能と感情の問題に関しては、「あらしのよるに」も思い出す。

人喰いが人間と、「神」が少女と、狼が山羊と愛し合う時、起こるのは悲劇であり喜劇。

そういえば、サンルでは「肉」だの「料理」だのがキーワードであるせいか、カニバルネタをかなり拝見したような気がする。

猟奇ネタ…実は嫌いではないのだが(笑)、最近某所で猟奇マニアな方達の掲示板を拝見して、「…やっぱり自分には無理だわ」と深く思い知りました。

…読むだけにしておこう。